動かない潮順なら激流へ
9月最初の3連休は、タイドグラフを見てどこへ行くか決めかねていた。
朝は動きの鈍い潮だし、潮位も中途半端だったのだ。
いつもの岸壁ポイントは厳しそうだし、地磯へ入るにしても動かない潮だと面白みに欠ける。
そうだ、久しぶりに島の激流ポイントを攻めてみよう。
9月に攻めた事はないポイントだが、もしかしたらマダイが釣れるかもしれない。
横風・激流・ドン深・根掛かり
9月14日(月)、タイドグラフを見て、時合いは7時から8時半までだと判断できた。
本当は前日の潮だと、朝マズメと時合いの潮が合うのだが、前日は雨で釣行を断念したのだ。
いつもなら夜明けとともに釣りを開始するのだが、この日は少し遅めのスタートにした。
予定通り午前7時に現場に着いて釣り開始。
風は斜め後ろからで、飛距離は出るがPEラインが若干左に吹き流されてしまう。
そして流れは見るからに激流で、投げたタイラバはあっという間に左へ流されていく。
着底までは30秒以上かかる水深で、この状況では15号のタイラバでも着底が分かりにくい。
着底の瞬間を見逃すと、あとは潮の流れでどんどんラインが出しまう。
この場所は手前から沖まで岩だらけなので、着底を見逃すと根掛かりのリスクも高いのだ。
こんな状況でも、レバーブレーキリールの逆転フォールを使えば、底はとりやすくなる。
ベールを開けてパラパラとラインを出していたのでは見逃すような一瞬のラインの動きも、逆転でスーッと落としていけばフッと一瞬ラインがフケるのが分かる事が多いのだ。
それでも着底を見逃して根掛かりしてしまった。
無理やり引っ張ると外れたが、回収してみると針先が潰れていたのでフックユニットを交換。
しかし次もまた根掛かりしてしまい、これも引っ張って回収できたが、今度はシンカーが傷だらけになっていた。
時合い到来
開始してしばらくは、風と流れと水深と岩に翻弄される展開だった。
しかし30分ほどたったところで、少し潮が緩んだのか底とりができるようになってきた。
フルキャストして、パラパラとラインを出しながらフリーフォールでタイラバを沈めていく。
大体40カウント前後で着底するので、30カウントからは逆転フォールに切り替えて集中。
着底が確認できたらすぐに巻き上げ開始・・・ゴツゴツ
来た!
この首振り感は、マダイだ。
サイズは・・・分からないけどとにかく重い。
スリリングなファイト
流れが多少緩んだとはいえ、潮はまだガンガン流れている。
魚はその流れに乗り、首を振りながらグイグイ引いている。
ロッドがのされそうになったのでレバーブレーキを使って体勢を立て直す。
しかしリールを巻く事ができない。
デカイ・・・のか?
どうする俺。
この場所は、足下から沖まで大きな岩がゴロゴロ積み重なっている。
最初から強引に浮かせるべきか、相手の体力を奪ってから寄せるべきか。
フッキングの状態もわからないので、ここはじっくりと耐えることにした。
すると少しずつだが、リールが巻けるようになってきた。
相手に動きに合わせ、腕を伸ばしてロッドを操作し、無理せず少しずつ浮かせにかかる。
やっと水深の半分ぐらいは浮いたが、その分寄っても来ているので岩との接触が心配だ。
さらに流れのせいでどんどん左に行っているので、さらに岩の斜面に近づいている気がする。
と思っていたら、突然動かなくなってしまった。
やば、根に入られた?
もしかしてマダイじゃなくてアコウだったのか?
いや、あの首振り感はマダイだったはずだ。
根に入ったというよりは、岩に引っかかったか挟まったような状態のはずだ。
そこでラインを軽く張った状態で待ってみる事にした。
魚に外してもらう作戦だ。
10秒ほど待って竿先がクンと動いた瞬間に強引に引っ張ると無事に出てきた。
作戦成功。
ファイト再開。
ここからはしっかり針掛りしていことを信じ、竿尻を下腹に当てて強引に浮かせにかかる。
ところが、また動かなくなってしまった。
と思ったら、今度はすぐに動き出した。
どうやらそれほど大きい魚ではないようだが、水面に顔を出すまでは油断できない。
やがて岩の向こうの水中に魚体がチラリと見えた。
見えたらあとは岩をよけて浮かせてタモ入れして。
獲れた〜
大きくはないけど大変だったよ
船からのタイラバなら難なく取り込めるサイズでも、こんなスリリングなファイトが楽しめるのもショアラバの魅力だと思う。
この魚の写真を撮って、丁寧に絞めて血抜きして、ビニールに包んでクーラーバッグに入れ、釣りを再開したころには潮はすっかり緩んでしまっていた。
この潮が完全に止まって、次に向きを変えて流れ始める30分後にもう一度チャンスがあるはずだ。
冷えた麦茶を飲んで少し休憩し、潮の動きを確認しながらキャストを続ける。
時刻は8時を過ぎて、日差しがジリジリと照りつけてくる。
今年は残暑が厳しくて、まだ空調服が手放せない。
空調服のフードをかぶってキャストを続けていると、やがて潮が右向きにゆっくり流れ始めた。
チャンス
しかし潮の動き始めの時合いではアタリがないままどんどん流速は増していく。
時合いは一瞬だ。
程なくして手の付けられない激流に変わったので、今回の釣行は終了とした。
ショアラバタックルデータ
リール | シマノ ハイパーフォースLB C3000MHG |
指1本の操作で糸を出せるレバーブレーキリールです。 |
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ロッド | ダイワ 20 オーバーゼア AIR 109ML/M |
シーバスロッド並みの軽快な操作性とショアジギロッド並みの遠投性能、それそれにマダイのアタリを弾かない繊細なティップのロッドを探して、このロッドに行きつきました。 |
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メインライン | デュエル ハードコアX8 1.0号 200M |
糸鳴りの少ない8本撚りで、10m毎に色分けされたPEラインです。200mのものを選んでいます。 |
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リーダー | トヨフロン スーパーLハード 5号 |
ハリス用フロロカーボン糸の5号で、メーカーには特にこだわりはありません。 |
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タイラバ | 自作タイラバ10号 ※作り方はコチラ |
ランディングシャフト | モビリックランディングシャフト 480cm |
移動が多いので小継タイプ(仕舞寸法約60cm)の玉の柄を使っています。 |